【映画情報】
題名:草を刈る娘(くさをかるむすめ)
リメイク:1953年の映画『思春の泉』(新東宝)のリメイク、本作は原作の2度目の映画化作品
ジャンル:青春恋愛ドラマ
監督:西河克己
出演:吉永小百合、浜田光夫、望月優子
製作年:1961年
上映時間:86分
配給:日活
製作国:日本
言語:日本語
【評価】
おすすめ度:70点(100点満点中)
【あらすじ・ストーリー・物語】
18歳になるモヨ子(吉永小百合)は初めて草刈り隊の参加して、そで子婆さん(望月優子)に連れられて草原にやって来る。東北地方の津軽平野のある地域では毎年秋になると草刈り隊を組んで2週間ほど馬草を刈りに行くのが行事になっていた。同じ頃、近くの草原にもため子婆さん(清川虹子)が率いる富田集落の草刈り隊がやって来ていた。そして、偶然モヨ子は、ため子婆さんの草刈り隊について来ていた時造(浜田光夫)と出会う。
そで子婆さんとため子婆さんは、モヨ子と時造を結婚させようと二人を同じ場所で草刈りをするように取りはかる。二人は親しくなるが、時造がモヨ子を無理矢理抱きしめたことで二人は気まずい関係になってしまう。
そんな時、モヨ子と幼馴染みの一郎(平田大三郎)が東京から帰って来る。一郎はモヨ子が好きだと告白したため、モヨ子をめぐって時造と一郎は喧嘩になってしまい、時造は一郎に負けてしまう。
ところが、その後、草刈り隊に来ていた村娘の死体が見つかる。そで子婆さんは若い娘の死体を見て「亭主があればこんなことにならねえのによ」とつぶやく。未婚の娘の死にショックを受けたモヨ子はその場から逃げるように離れる。後を追って来た時蔵へモヨ子はお前の嫁にしてくれと頼む。二人はお互いに結婚の約束を交わす。
【レビュー・感想・ネタバレ】
この映画を見て、草刈り隊のなるものがあったことを初めて知った。珍しいものを見れたという感慨がわいた。映像も総天然色で草原の風景がきれいだ。どこまで当時の農家や農民を反映しているかはわからないが、何となく当時の雰囲気らしきものを感じられた。現代では農家の農民の恋愛映画というのは珍しいかもしれない。
明るい雰囲気の映画だったのに、後半で村娘の死という事件が起こったのは意外であった。映画の中で語られた台詞からそで子婆さんは、若い娘が結婚もせずいたことを事件の原因と考えたようである。つまり、男女関係のもつれと考えたのである。しかし、真相はその娘がお金を貯めていたことが原因であった。物売りの小父さん(佐野浅夫)が娘の持っていた貯金通帳を盗むために殺したのである。
【キャスト・配役・出演者】
モヨ子(吉永小百合)
時造(浜田光夫)
そで子婆さん(望月優子)
ため子婆さん(清川虹子)
金作(大坂志郎)
ちえ(菅井きん)
佐五治(山田吾一)
ヤス子(安田千永子)
一郎(平田大三郎)
加代(三戸部スエ)
庄吉(高島稔)
光夫(小沢直好)
ユリノ(葵真木子)
カズミ(金子克予)
トシ子(千代侑子)
小林巡査(益田喜頓)
物売りの小父さん(佐野浅夫)
善太(近藤宏)
はま子(山岡久乃)
【スタッフ】
監督:西河克己
原作:石坂洋次郎『草を刈る娘』
脚色:三木克巳
企画:坂上静翁
美術:佐谷晃能
音楽:池田正義
録音:中村敏夫
照明:三尾三郎
スチール:寺本正一
撮影:岩佐一泉
編集:鈴木晄
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