![インシテミル 7日間のデス・ゲーム [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51rKlSlQwQL._SL160_.jpg)
【映画情報】
題名:インシテミル 7日間のデス・ゲーム(いんしてみる なのかかんのです・げーむ)
ジャンル:ミステリー、スリラー、心理サスペンス
監督:中田秀夫
出演者:藤原竜也、綾瀬はるか、石原さとみ
製作会社:「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2010年10月16日
上映時間:107分
製作国:日本
言語:日本語
【評価】
おすすめ度:70点(100点満点中)
【あらすじ】
ある人文科学的実験の被験者に参加すると時給11万2000円という高額報酬がもらえるアルバイトに応募した年齢も性別も様々な10人の男女が「暗鬼館」という会場に集められる。実験は実務連絡機構という組織が主催したもので、実験内容は暗鬼館という施設内に7日間隔離された状態で24時間監視付きの共同生活を送るというものだった。
実験のルールは、ここで起きた事件の犯人を探偵となって推理して全員の多数決で犯人を決めるというものだった。さらに、探偵と犯人はボーナスとして報酬が2倍になるという。そして、もう一つのルールは夜間は部屋から出ないというものだった。各人が自分に割り当てられた部屋に入ると、部屋には大きな箱が置いてあり、箱の中にはアイスピックや斧、毒薬などそれぞれ違う凶器が置いてあった。
実験開始2日目に拳銃で撃たれた西野宗広(石井正則)の死体が見つかる。大迫雄大(阿部力)は岩井荘助(武田真治)が犯人だと多数決で決めてしまう。多数決で犯人にされた岩井荘助は監獄へ収容される。
次に、関水美夜(石原さとみ)が渕佐和子(片平なぎさ)をネイルガンで殺す。
大迫雄大は監獄の天井を落とされて死んでしまう。
橘若菜(平山あや)は大迫雄大を殺したのは真木雪人(大野拓朗)だと思い、彼を斧で殺し、自分も斧で自害してしまう。
関水美夜は飲み物に筋弛緩剤を混入させて、結城理久彦(藤原竜也)を殺そうとするが、彼の反撃によって巡回中のガードによって排除されてしまう。関水美夜は渕佐和子が恐くて彼女を殺したのであった。また、関水美夜には病気の娘がおり手術を受けさせるためにお金が必要だったのである。
最初に死体で見つかった西野宗広は、実は、ガードに殺されただけのことで、自殺しようとしていたのではないかと疑われるようになった。そのため、実務連絡機構が西野宗広を送り込んださくらだったのではないかという疑惑が浮上する。
実験開始5日目に残ったのは結城理久彦と須和名祥子(綾瀬はるか)と安東吉也(北大路欣也)の3人になっていた。結城理久彦は生き残るためにはお互いが信頼し合うことが大切だと自分の持っている武器の拳銃を差し出す。安東吉也もそれに応じてドライバーを差し出す。このまま実験は終了を迎えるかと思われた7日目の最終日、安東吉也が胸を銃で撃たれた死体が見つかる。そこへ登場したのは監獄にいたはずの岩井荘助だった。
岩井荘助はナイフで結城理久彦を殺そうとする。結城理久彦は岩井荘助にナイフで足を刺されてしまう。結城理久彦は何とか逃げようとするが、岩井荘助に捕まってしまう。結城理久彦が岩井荘助によってナイフで殺されそうになった寸前に、須和名祥子が岩井荘助の側頭部に拳銃を突きつける。しかし、岩井荘助は反撃し二人を殺そうと拳銃の引き金を引くと、銃は爆発し岩井荘助は死んでしまう。岩井荘助は監獄を抜け出すと、自分を犯人にした大迫雄大を監獄の天井を落として殺したのであった。
実験開始7日目の最終時間を迎えたとき生き残っていたのは結城理久彦と須和名祥子の二人だけだった。結城理久彦は報酬を受け取ると、須和名祥子を誘う。ところが、須和名祥子は実験をうまく遂行するため実務連絡機構から送り込まれた人間だったということがわかる。岩井荘助を監獄から解放したのは彼女だったのである。そして、実験映像は全世界に流されていて、実務連絡機構はその放映の報酬で実験を運営していたのである。
生き残りは二人だけだと思われたのであるが、実は安東吉也は偽装して死んだふりをしていたのである。監獄から出た安東吉也は、結城理久彦とともに暗鬼館を去る。その時、結城理久彦は報酬の現金を入れてあるカバンを放り投げてしまう。
【レビュー・感想・ネタバレ】
《2回目》
2回目は1回目に見たときよりも面白く見ることができた。2回目を見ながら映画の内容をかなり忘れてしまっていることがわかった。覚えていたのは部分的な映像や内容だけだった。
それでも冷静に落ち着いて見れたおかげで、西野宗広と須和名祥子の言動がおかしいことから実務連絡機構が送り込んだ人間ではないかといことに気がつけた。
1回目見たときは映画の内容を表面的にしか理解できていなかったのかもしれない。2回目見たときは映画の内容をかなり理解できたので面白さが分かったような気がする。その意味で、この映画は2度見て良かった。
なお、タイトルのインシテミルの意味は原作の英題「The incite mill」をカタカナにしたものである。その他、インシテミルを文字通りに読んで「INしてみる」とか「淫してみる」という意味に解釈もある。
《1回目》
原作は、米澤穂信の推理小説『インシテミル』である。本作はホリプロ50周年記念作品として製作されている。
この映画『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は、『ライアーゲーム』や『カイジ 人生逆転ゲーム』といった作品と同系統に属する生き残りを賭けた心理戦サバイバルゲーム映画であるといって良い。したがって、物語としては面白そうな設定になっていると思われる。
ところが、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』は推理においても、また心理戦においても不十分な内容で頭脳戦といった知的ゲームの面白さが味わえない。原作を読んだ読者は米澤穂信氏の小説『インシテミル』を高く評価していることから映画を見るよりも小説を読んだほうが良いかもしれない。
【キャスト】
結城理久彦(藤原竜也)
須和名祥子(綾瀬はるか)
関水美夜(石原さとみ)
大迫雄大(阿部力)
橘若菜(平山あや)
西野宗広(石井正則)
真木雪人(大野拓朗)
岩井荘助(武田真治)
渕佐和子(片平なぎさ)
安東吉也(北大路欣也)
ガードの声(チョー)
インディアン人形の声(日村勇紀)
【スタッフ】
監督:中田秀夫
原作:米澤穂信
脚本:鈴木智
製作:ウィリアム・アイアトン、堀義貴、宮崎洋
製作総指揮:小岩井宏悦、菅井敦、奥田誠治
撮影:林淳一郎
編集:高橋信之
制作プロダクション:ツインズジャパン
製作:「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」製作委員会(ワーナー・ブラザース映画、ホリプロ、日本テレビ放送網、読売テレビ放送、ツインズジャパン)
【楽曲】
主題歌:May'n「シンジテミル」(flying DOG)
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