【映画情報】
題名:家族(かぞく)
シリーズ作品:民子三部作の第1作目
ジャンル:家族ドラマ、ヒューマン・ロードムービー
監督:山田洋次
出演者:倍賞千恵子、井川比佐志、笠智衆
配給:松竹
公開:1970年10月24日
上映時間:106分
製作国:日本
言語:日本語
【評価】
おすすめ度:80点(100点満点中)
【あらすじ】
以前から酪農が夢だった風見精一(井川比佐志)は、既に北海道の開拓村で酪農をやっていた沢亮太(塚本信夫)からの誘いを受けて自分も北海道標津郡中標津町の開拓村へ行く決意をする。妻の風見民子(倍賞千恵子)は精一が農業などの肉体労働をやっったことがないこと、年老いた義父や幼い赤ちゃんがいることもあって移住に反対する。妻の反対もあって、風見精一は家族を故郷の長崎県伊王島に残して単身で行くことにする。ところが、風見精一の決意が堅いことを知った風見民子は夫と共に北海道の開拓村へ行く決心をする。
風見一家は全員そろって伊王島から旅立つ日が来る。祖父の風見源蔵(笠智衆)は高齢ということもあって本人の希望で次男の風見力(前田吟)で厄介になることになっていた。そのため、途中の広島県福山市で下車して次男夫婦の家へ寄る。ところが、次男夫婦が必ずしも祖父を歓迎していないことを知った風見民子は、祖父も一緒に北海道へ行くことを発案する。
一家は昼食を取るため途中大阪駅で下車する。その序でに、大阪で開催されている日本万国博覧会を会場の外から見物する。一家が東京に着くと、風見民子は赤ちゃんの風見早苗(瀬尾千亜紀)の具合が悪いことに気がつく。小児科のある病院をあちこち探してやっと駆け込んだときは手遅れで早苗は亡くなってしまう。一家は早苗の火葬を済ませると北海道を目指して旅を続ける。
ようやく北海道標津郡中標津町に到着したとき全員がくたくたに疲れてしまっていた。翌日の晩、一家は地元の人たちに歓迎会を開いてもらう。お酒を飲んで上機嫌となった祖父の風見源蔵は炭坑節を披露する。ところが、翌朝風見源蔵は亡くなってしまう。自分が移住を決めたせいで早苗と源蔵の二人がなくなったと後悔する風見精一に妻の民子が慰め励ます。
それから6月になって中標津町の牧草地も辺り一面が緑色になる春がやってくる。牧場に一頭の雌の牛が生まれる。一家にとってはじめての自分たちの牛となる。沢亮太から今度生まれた牛が雌だったらその牛をあげると言われていたのである。
【レビュー・感想・ネタバレ】
この映画は、長崎県伊王島から北海道標津郡中標津町へ風見一家が引越の移動をするだけの単純なストーリーで構成されている話である。風見一家の大移動をドキュメンタリータッチで描いているだけなのに飽きさせず退屈させない内容となっていた。
私は一家全員が北海道へ行くものとばかり思っていたので、まさか途中で風見早苗が亡くなってしまうなんて思っていなかった。北海道へ着いてからさらに、源蔵まで亡くなるとは予想外の出来事だった。
当時を知る者としては非常に懐かしい風景を見ることができた。
また、迫るような音楽が印象的だった。
【キャスト】
風見精一[長男](井川比佐志)
風見民子[長男の嫁](倍賞千恵子)
風見剛[長男の子](木下剛志)
風見早苗[長男の子](瀬尾千亜紀)
風見源蔵[祖父](笠智衆)
風見力[次男](前田吟)
風見澄江[次男の嫁](富山真沙子)
風見学[次男の子](竹田一博)
風見隆(池田秀一)
沢亮太(塚本信夫)
沢みさお(松田友絵)
チンケ(花沢徳衛)
東京の宿屋の主人(森川信)
ハナ肇とクレージーキャッツ(本人)
行きずりの旅人[青函連絡船→函館駅](渥美清)
行きずりの旅人(春川ますみ)
長崎本線急行の乗客(太宰久雄)
丹野先生(梅野泰靖)
東京での通りがかりの人(三崎千恵子)
【スタッフ】
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、宮崎晃
製作:三嶋与四治、小角恒雄
音楽:佐藤勝
美術:佐藤公信
撮影:高羽哲夫
編集:石井巌
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