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愛と死の記録

愛と死の記録 [DVD]

【映画情報】

題名:愛と死の記録
ジャンル:ラブストーリー
監督:蔵原惟繕
出演:吉永小百合、渡哲也、中尾彬
配給:日活
製作年:1966年
封切り日:昭和41年9月17日
上映時間:92分
製作国:日本
言語:日本語

【評価】

おすすめ度:80点(100点満点中)

【あらすじ】

 三原幸雄(渡哲也)の友人の藤井(中尾彬)と松井和江(吉永小百合)の友人のふみ子(浜川智子)はお互いに恋人同士だったが、お互に示し合わせて相手の友人を自分の恋人と偽って紹介する。それ以前に、三原幸雄のオートバイが原因で松井和江が務めている楽器店のレコードが割れてしまったことから、三原幸雄は松井和江にレコード代を弁償するという経緯があった。藤井とのふみ子の粋な計らいで、三原幸雄と松井和江は急速に接近し、二人は結婚まで考えるようになる。

 ところが、4歳の時に被爆した体験のある三原幸雄は発病してしまう。三原幸雄は松井和江と別れようとするが、理由が納得できない松井和江は三原幸雄の家まで直接会いに行き、彼から被爆体験のことを聞かさせる。三原幸雄は原爆病院へ入院することになる。家族に反対されても、松井和江は三原幸雄に付き添って毎日看病するようになる。松井和江は自分のことを三原幸雄の妻だと思うまでになっていた。松井和江の看病の努力も虚しく、三原幸雄は亡くなってしまう。

 三原幸雄が亡くなった後、松井和江は恋愛や結婚に関しても家族の意見にも耳を貸すようになり、一見落ち着いたようにも見えた。松井和江は弟には自転車を買ってやり、幸雄とはじめて会った日に行った喫茶店「ばんび」で置物のばんびを譲り受けて、病院長(滝沢修)に贈ったりした。そして、松井和江は睡眠薬を飲んで三原幸雄の後を追って自殺してしまう。

【レビュー・感想・ネタバレ】

 三原幸雄が亡くなった時点で映画は終わるのかと思ったら、三原幸雄が亡くなった後でも映画が続いていくのでおかしいなあと思っていたら、松井和江は自殺してしまった。松井和江が三原幸雄のことでいい勉強になったとか、両親からお見合いの話が出たときに頷く姿に違和感を覚えた。そして、松井和江が弟に何か欲しいものはないかと尋ねたときに、もしかして彼女は死のうとしているのではと直感的に感じた。案の定、直感通りの結末になってしまった。映画では一番悲しいクライマックスの場面である。この映画は三原幸雄が亡くなったあとのラストのこの部分がなければ単なる純愛物語で終わってしまっていたろうと思う。ただし、この映画は恋愛映画としても美しい。

 この映画は単なる殉愛を描いた恋愛映画ではなく、本人に責任のない人為的な原爆による被害者とその関係者の不幸と悲劇を描くことで、原爆に対する抗議という強いメッセージが込められているのを感じる。原爆に運命や人生だけでなく命まで左右されてしまうことへの強い怒りと抗議。現代では原爆だけではなく原発事故の問題をも抱え込むようになってしまっている。この映画を見て二度とあってはならないことと思わずにはいられなかった。

【キャスト】

松井和江(吉永小百合)
三原幸雄(渡哲也)
藤井(中尾彬)
ふみ子(浜川智子)
岩井(佐野浅夫)
病院長(滝沢修)
和江の兄(垂水悟郎)
和江の母(三崎千恵子)
和江の義姉(鏑木はるな)
近所の娘(芦川いづみ)
看護婦長(漆沢政子)
患者A(日野道夫)
患者B(河瀬正敏)
恩師(宇野重吉)
看護婦(萩原光子)

【スタッフ】

監督:蔵原惟繕
脚本:大橋喜一、小林吉男
企画:大塚和
撮影:姫田真佐久
美術:大鶴泰弘
音楽:黛敏郎
録音:紅谷愃一
照明:岩木保夫
編集:丹治睦夫
スチール:目黒祐司

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